建物清掃が必要だとされている理由についてご紹介

建物清掃・設備管理などの作業は、さまざまな理由から実施しなければならないと言われています。
どのような建物であっても、日頃の清掃・管理が行き届いていないと建物の経営・運営も上手くいかないものであるためです。
本記事では、建物清掃が必要だとされている理由についてご紹介していきます。
美観維持のため
建物の美観の良し悪しというのは、その建物全体のイメージにつながります。
清掃を行き届かせて美観を良い状態に維持することにより、建物全体の付加価値を高めることができます。
また物件探しをしている方は内見の際などに、建物全体の汚れ具合やゴミ置場がきちんと整理されているかなどをチェックします。
そのような時、美観が良いと良い印象を残すことができますが、美観が悪い場合は物件候補から外されてしまう可能性も高くなります。
美しく整えられている建物は魅力的に見えますが、明らかに清掃が行き届いていないと感じる建物はどうしても避けられる傾向にあるものです。
さらに、美観を維持することで、周辺の住民やビジネスにとっても良い影響を与えます。
たとえば、清潔で美しい建物が立ち並ぶ街並みは、地域全体のイメージ向上にもつながり、周辺施設や店舗の集客力を高めることができます。
また、住民やオフィスビルのテナントにとっても、快適で心地よい環境が提供され、日々の生活や仕事においてポジティブな影響を与えてくれるでしょう。
健康を守るため

建物を清潔な状態に保つことによって、衛生的な建物環境を保つことができます。
衛生面を向上させることで、不衛生なことが要因となって発生するゴキブリやネズミなどの発生を抑止することができます。
加えて、建物内での風邪・インフルエンザ・ノロウイルスなどの感染症拡大・蔓延といったものを防止することも期待できます。
ホコリなどの汚れや害虫を除去し、汚れが溜まってしまう根源を無くします。
そのほか、衛生面向上はカビ問題にも効果的です。
カビ菌は目に見えないことが多いのですが、人がカビ菌を吸い込んでしまうと健康に害を及ぼしてしまうことがあります。
また現在は建築技術が進歩し、密閉率の高い建物が増えています。
繁殖条件がそろえば簡単にカビが発生し、蔓延しやすくなってしまうという特徴があるため、常に綺麗な空気環境を維持することが重要なのです。
建物の寿命を延ばすため
建物管理を適切に行わなければ、建物や設備機器の寿命を縮めることになります。
たとえば、きちんと床材にワックスを塗布しなければ傷んでしまい、カーペットの清掃を正しく行わなければカーペットが傷んでしまいます。
建物外壁についた汚れやカビを放置してしまうと、躯体が傷んだり、塗装が剥げたりしてしまいます。
このように建物の劣化が進まないように、適度に清掃を行うことによって、建物の修繕サイクルも引き伸ばすことができるのです。
たとえば、外壁に付着した汚れやカビは放置すると、建材に浸透し、耐久性を低下させることがあります。
外壁が劣化すると雨水の浸入や温度変化に弱くなり、最終的には大規模な修繕工事が必要になる可能性もゼロではありません。
定期的な清掃でこれらの問題を未然に防ぐことで、長期的なコストを抑えることができ、建物の美観も保たれるため、結果として建物の価値を維持することができます。
定期的な清掃によるコスト削減

定期的な清掃作業を実施することは、長期的に見て大きなコスト削減につながります。
建物内の汚れや破損を早期に発見することができ、修理費用を抑えることができるためです。
たとえば、床や壁の清掃を定期的に行うことで、汚れや傷の進行を防ぎ、長期的なリフォームや再塗装の必要性を減らすことができます。
また、設備の不具合や故障が清掃時に発見されることもあり、事前に対処することで大規模な修繕費用を回避できる可能性もあるでしょう。
定期的に清掃業者に依頼することで、プロの目によるチェックが入り、想定外のトラブルを未然に防ぐことができます。
住民やテナントへのサービス向上
建物清掃は、住民やテナントに対するサービス向上にもつながります。
清潔で整った施設は、住民やテナントにとって快適で安心できる環境を提供し、満足度を高める要素となります。
とくに共用部やエントランス、廊下などが清潔に保たれていると、日々の生活においても快適さを感じることができます。
また、清掃業者が定期的に清掃を行っていることで、住民やテナントの負担も軽減されます。
自分たちで清掃を行う手間を省くことができ、より快適な生活環境を提供することができるため、入居者の満足度や入居率の向上にもつながります。
ビジネスの信頼性の向上

清潔で整備された建物は、企業の信頼性向上も期待できるでしょう。
オフィスビルや商業施設などの場合、来訪者や顧客に対して良い印象を与えることが、ビジネスの成功につながります。
企業のロゴやブランドイメージに加え、施設の清潔さが一貫していることは、顧客からの信頼を得るための重要な要素とも言えるのです。
施設が汚れていると「企業としての管理が甘い」と思われ、顧客に悪い印象を与えることにもなりかねません。
定期的な清掃により、施設内が常に整っている状態を保つことができ、企業の信頼性を守ることができるでしょう。
建物の資産価値を維持するため
建物は時間とともに劣化していきますが、定期的な清掃を行うことで、その価値を維持することができます。
共有部分の清掃が行き届いていると、建物全体の印象が良くなり、資産価値の低下を防ぐことにもつながります。
また、外壁やエントランス、廊下などの美観が保たれていると、入居希望者やテナントにとって魅力的な物件となります。
逆に、汚れが目立つ建物は敬遠される傾向があり、空室リスクが高まることもあるでしょう。
こうしたリスクを避けるためにも、日頃の清掃を徹底し、建物の価値を長く維持することが大切です。
想定外のトラブルを回避するため

建物管理に携わっていると、想定外のトラブルはつきものだと言えます。
オーナー様やテナント様とのトラブルに加え、ご近所トラブルなどトラブルの種類もさまざまです。
たとえばゴミ置場を乱雑な状態にしていると、いたずらされることが多くなったり、ゴミ捨てルールを守らない住人がでてきたりと、ゴミ捨て場の状況がより悪化していきます。
ひどい場合は、放火犯や不審者の侵入があることも。
また、建物の設備状況も定期的にチェックしていないと、各家庭でボイラーの不具合が起きてお湯が出なくなってしまったり、火がつかなくなってしまったりといったトラブルにつながってしまいます。
このようなトラブルが積み重なると、損害賠償やテナント移籍を求められる可能性も決してゼロではありません。
しかし正しく建物管理が行えていれば、こういったトラブルを防ぐことができるのです。
おわりに
本記事では、建物清掃が必要だとされている理由についてご紹介しました。
一般的に建物管理にはさまざまなリスクが含まれています。
日頃の建物管理を怠っていれば、もちろんそれに伴うトラブルが生じてしまいます。
しかし、適切に管理を行っていれば、こういったトラブルをすべて未然に防止することができるため、こまめな点検・清掃を心がけていきたいものですね。
建物は時間とともに変化し、劣化も進みますが、定期的な清掃や管理がその過程を遅らせ、建物の価値を守ることができます。
清掃は単なる作業ではなく、快適で安全な生活環境を維持するために欠かせない要素だと言えるでしょう。