清掃業者が行う福祉施設での清掃箇所について
福祉施設は高齢者や体調に不安のある方々が利用するため、清潔で衛生的な環境が求められます。
施設内の清掃が行き届いていないと、健康リスクが増す可能性があるため、とくに注意が必要です。
福祉施設の利用者が毎日快適に過ごせるよう、施設の清掃は欠かすことができません。
清掃業者は施設の特性に合わせて、安全かつ効果的な清掃を行い、利用者が快適に過ごせる環境を提供します。
本記事では、清掃業者が行う福祉施設での清掃箇所についてご紹介していきます。
利用者の共用のトイレ・排泄用器具
利用者の共用のトイレ・排泄用器具の清掃についてご紹介します。
便器と便座
便器・便座を使用した後には必ず清掃が必要です。
便器は洗浄除菌剤を用いてブラシでこすり洗いを行い、汚れが落ちたら汚れと洗剤を水で洗い流して洗浄します。
便座は除菌剤を用いて、布巾・タオルなどで拭き取ります。
とくに便座に関しては、トイレを使用するたびに拭き取りすることで一層清潔さを保つことができます。
トイレ床と壁
トイレ床と壁も清掃を毎日行うのがおすすめです。
洗浄除菌剤を用いてモップで拭き取っていき、必要であれば水拭きも行うようにしましょう。
採尿器
採尿器は使用のたびに清掃するようにしましょう。
洗浄除菌剤を用いて洗浄し、汚れが落ちたら水で洗い流します。
次に除菌剤を用いて、布巾・タオルなどで拭き取って完了です。
施設職員や利用者の手が頻繁に触れる箇所
施設職員や利用者の手が頻繁に触れる箇所の清掃についてご紹介します。
ドアノブ・手すり・テーブル
福祉施設のドアノブ・手すり・テーブルは多くの人が毎日触れる場所なので、清掃も毎日必要です。
除菌剤を用いて、布巾・タオルなどで拭き取ります。
汚れが付いている場合は、洗浄除菌剤で汚れを取り除いてから拭き取ってください。
洗面台
手洗いや身だしなみを整えるための洗面台も頻繁に利用される箇所であるため、毎日清掃が必要です。
洗浄除菌剤でしっかりと汚れを洗浄した後、汚れと洗剤を水で洗い流します。
乾燥させる、もしくは水気を布巾・タオルなどで拭き取っていきます。
歩行器・杖・車椅子
歩行器・杖・車椅子なども、毎日清掃が必要な箇所になります。
除菌剤を用いて、肘掛け・ハンドリム・グリップといった手で頻繁に触れる部分と椅子の部分を布巾・タオルで清拭します。
汚れが付いている場合は、洗浄除菌剤で洗浄した後に拭き取っていきます。
利用者の共用の入浴設備
利用者共用の入浴設備の清掃についてご紹介します。
浴室
毎日利用者が使う浴室も、清掃を毎日行わなければなりません。
まず、浴室全体にシャワーをかけてよく洗い流します。
次に洗浄除菌剤でしっかりと洗浄していき、汚れと洗剤を洗い流します。
乾燥させる、もしくは水気を拭き取っていきます。
最後に除菌剤を用いて、布巾・タオルで拭き取って完了です。
浴室のタイル目地に付着した黒ずみに関しては、洗浄除菌剤を洗い流した後、塩素系漂白剤で漂白することで完了となります。
浴槽
浴室全体同様、浴槽も毎日清掃を行う必要があります。
まず浴槽から水を抜いて、シャワーをかけながら表面汚れを洗い流します。
洗浄除菌剤でしっかりと洗浄した後、汚れと洗剤を水で洗い流します。
乾燥させる、もしくは水気を拭き取ります。
こちらも最後に除菌剤を用いて、布巾・タオルで拭き取って完了となります。
浴槽のヌメリ汚れに関しては、「レジオネラ菌」の増殖の原因にもつながるため、ヌメリが残らないようにしっかりと洗浄しなければなりません。
また、リフト・ストレッチャー・入浴枕を使用する場合は、利用者が入浴するごとに直接触れる部分を布巾・タオルと除菌剤を用いて拭き取ります。
入浴用品(洗面器やバスチェアなど)
入浴時に利用者が必ず使用するアイテムであるため、使用後には必ず清掃するようにします。
まず洗浄除菌剤を用いてそれぞれの用品をしっかりと洗浄した後、水で洗い流します。
乾燥させる、もしくは水気を拭き取っていきます。
最後に除菌剤を用いて、布巾・タオルで拭き取って完了です。
衛生面での配慮と予防対策
福祉施設では、感染症予防が重要なテーマとなります。
清掃業者は、手すり・ドアノブ・テーブルなど、施設内で多くの人が手を触れる場所をしっかりと清掃することで、感染症の拡大を防ぎます。
とくに冬の季節は風邪やインフルエンザ、ノロウイルスなどのウイルスが蔓延しやすいため、除菌の徹底が求められます。
使用する除菌剤は、ウイルスに効果的な成分を含むものを選び、施設の利用者や職員の健康を守るために、定期的に除菌作業を行います。
エアコンや換気設備の清掃
福祉施設では、室内の空気の清浄さも大切です。
エアコンや換気設備は、利用者が快適に過ごすために必須の設備ですが、使用することでホコリやダニ、細菌が溜まりやすくなります。
空気中の汚れは、喘息やアレルギーの原因となってしまうこともあるため、定期的にフィルターや換気口の清掃を行う必要があります。
清掃業者はエアコンや換気設備の清掃も行うことで、施設内の空気を常に新鮮に保つようにします。
冷蔵庫やキッチンの清掃
福祉施設では、食事の提供が重要な役割を果たしており、そのために冷蔵庫やキッチンの清掃は欠かせません。
食材の保管場所である冷蔵庫や冷凍庫は、定期的に清掃を行い、食材の安全性を守る必要があります。
食品の衛生管理が不十分であると、食中毒や感染症の原因となるため、食材の保存方法や調理器具の衛生状態にも注意を払う必要があります。
キッチンの作業台や調理器具も毎日使用後に洗浄し、洗剤や除菌剤でしっかりと消毒することが求められます。
施設内のニオイ対策と空気清浄
施設内で発生するニオイは、福祉施設での生活の質に大きく影響を与えます。
清掃業者は、ニオイの原因となる汚れや湿気を除去し、空気の浄化を行っていきます。
エアコンや換気システムを活用した空気清浄も実施し、施設内の湿度管理を行うことで、カビやダニの繁殖を防ぐことができます。
さらに消臭剤を適切に使用して、利用者が快適に過ごせる環境作りをサポートします。
日常清掃の重要性
福祉施設で行う日常清掃は、毎日のルーティン作業として行われています。
とくに高齢者や身体の不自由な方々が多く利用する施設では、ちょっとした汚れや不衛生な場所が健康に悪影響を与える可能性があります。
トイレ・浴室・寝室などをこまめに清掃することは、感染症予防や皮膚疾患の予防に大きな効果があります。
清掃業者によっては、部屋の床・家具・カーテンなどの清掃が提供する業務に含まれている場合もあり、常に快適で清潔な環境を保つために欠かせない役割を担っています。
清掃後のチェックと品質管理
福祉施設での清掃業務が完了した後、清掃業者は必ずチェックリストに従って、清掃が適切に行われたかどうかを確認します。
これにより見落としや不十分な作業を防ぎ、施設内の衛生状態が常に良好であることが確認できます。
清掃業者は施設内のスタッフと連携して、必要に応じて追加の清掃や修正作業を行うことが求められます。
これにより、施設内で問題が発生するリスクを最小限に抑え、利用者が安心して過ごせる環境を提供します。
おわりに
本記事では、清掃業者が行う福祉施設での清掃箇所についてご紹介しました。
清掃業者は清掃箇所ごとに適した清掃方法を行ってくれるため、安心して依頼すると良いでしょう。
福祉施設の清掃は、利用者の健康や快適な生活環境を守るために非常に重要です。
適切な衛生管理が行われることで、感染症の予防や施設内の清潔を保つことができます。
信頼できる清掃業者と連携し、施設全体の衛生状態を守ることが、施設の運営において必要不可欠な要素となるのです。