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飲食店経営者にとって、ゴキブリは天敵といえます。
不衛生というイメージなど、不快感を与える面から営業中にお客様の前で出ると印象を悪くしてしまいます。放置できないからこそ、ゴキブリの習性や特徴を理解して、適切な対応が取れるようにしましょう!
飲食店でどんなゴキブリを見かける?
日本の飲食店で見かけるゴキブリは、大きく2種類となります。
名称でいうと、チャバネゴキブリとクロゴキブリです。
それぞれの特徴や生態を知っておくことで、対処方法や気にするべき事象も明確になってきます!
クロゴキブリ
一般家庭でよく見られる種類です。体長は、30~40mmほどで大きめです。
全体的にツヤがあって、羽が長く、一般的によく嫌な黒光りをしているゴキブリは大体クロゴキブリです。
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特徴として、寒さに強く屋外でも厳しい冬を越せますので、生命力が高く行動範囲も広いです。
基本的に屋内で見かけるのは、中で繫殖しているのではなく、外から侵入してくるケースが多く、飲食店で見かけた場合も外から入ってきたと考えましょう。
チャバネゴキブリ
体長は15~18mmで、クロゴキブリと比較して小さいです。
薄茶色の小さなゴキブリで、屋外でも冬を越せるクロゴキブリと違って、寒さに弱く屋外で冬を越すことはできません。屋内で繁殖し行動範囲自体も狭くなります。
なので、飲食店内でチャバネゴキブリを見かけた場合は、店内のどこかに繁殖するための巣を作っている可能性が非常に高いので、適切な対策を行わなければ、どんどんゴキブリが増えてしまいます。
飲食店においてゴキブリはどこから入ってくる?
そとから侵入してくるクロゴキブリだけでなく、チャバネゴキブリも含む全てにおいて、必ず侵入経路があります。
「火の無い所に煙は立たぬ」という諺があるように、理由もなくゴキブリが発生する事は考えられません。キチンと現実と向き合って対策をしていきましょう。
出入口
一般家庭内への侵入経路として多いのが、玄関扉の開閉時です。
ゴキブリは足音を立てず素早く行動出来ます。周囲を警戒せずに扉の開閉をしていると、知らぬ間に侵入していたという事がほとんどです。
ですので、来客や空気の入れ替えなどのため、扉を開けっ放しにする事が多い飲食店も同様に出入口から侵入してくる事例が多いです。
可能な限りは扉の開け閉めが少ない状態、開けっ放しにしないように心掛ける事が大切です。
表の入口だけではなく、従業員専用の出入口がある飲食店は、そちらも要注意です!
エアコン
出入口からの侵入が一番多いものの、外から入ってくる経路はそれだけではありません。
エアコンは基本的に室内で使用しますが、必ず室外機を設置します。名前の通り屋外に設置され、熱や冷気を逃がす事で、室温などの調整ができます。
そのため、エアコンは室外機と繋がるホース(ドレンホース)があり、室外と室内を繋げる道にもなってしまいます。
しかも、出入口と違って人があまり滞在しない場所になりますので、安全に侵入できる入口となります。
最近では、ホースからの侵入防止用の防虫カバーなんかも、安く売られていますので、そういった道具の活用も大切です。
排水管・排水溝
まずは、排水管についてです。基本的にはU字トラップやS字トラップといった、常に水が溜まっている仕組みにより、ゴキブリが侵入できないような仕組みとなっています。
しかし、経年劣化により水が渇いてしまう事や、近年ではゴキブリが泳いで水気の無い場所にたどり着く事も多くなってきています。
一度入り込んでしまえば、エサ場となりフンも溜まりやすくなります。
特にゴキブリのフンは仲間を呼び寄せる作用があり、どんどん繁殖してしまいます。ゴキブリは熱に弱いので、定期的に熱湯を流す事や排水管洗浄などの対策も必要となります。
また、飲食店内への侵入は排水管を伝った先にある、排水溝です。
シンク内を清潔に保ち、閉店後は排水溝をキチンと閉めてから店を出ることで、侵入を防げます。注意として、ゴキブリはわずかな隙間も移動できます。油断して、隙を見せるとあっという間に入ってきますので、注意しましょう!
飲食店でゴキブリが潜みやすい場所は?
ゴキブリは普段、私たちに見つからないように潜んでいます。
危機を察知したゴキブリのスピードは時速300㎞以上と、新幹線よりも素早く動きます。しかし、生物としての特性を理解していれば、対策はできます。
ゴキブリの習性
動物や昆虫などの生き物には様々な習性があります。
ゴキブリにも分かりやすい特性が多数ありますので、知っておきましょう。
・雑食性
ゴキブリは人間の食事で出た食べカスだけではなく、フンのような汚物、動物や昆虫の死体でさえ食べます。
また、驚く事にエサが無い時は共食いします。そんな何でも食べるゴキブリですが、やはり食べ残しにより出たゴミや、汁・油などを好んで食べますので、そういった食材を取り扱う飲食店は絶好のエサ場となります。
・夜行性
日中帯は暗く、狭い場所に隠れています。基本的には夜間に行動を開始します。
ですので、日中や人が居るときに見かけなくとも、実は誰もいない夜に活発的に活動を行います。
そんなゴキブリが日中でも出てくる場合は、かなりの数が潜伏しているといえますので、要注意です。
・群居性・潜伏性
ゴキブリは基本的に単独行動というよりも、仲間など群れを作り、人目のつかない場所で日中にはメスを中心に一定して潜みます。
特に好む場所として、暗く・湿気が多く・狭く・暖かい場所で、エサ場が近いところに集まります。
棚や冷蔵庫などの隙間
ゴキブリの習性を理解したうえで考えてみると、棚や冷蔵庫をどこに、どう設置するのかもポイントになってきます。
特に、ゴキブリは自身の背と腹がピッタリ引っ付くような、狭い場所を好みます。どれだけ、壁沿いピッタリに付けたつもりでも、実はわずかな隙間が開いています。ゴキブリにとっては絶好の潜伏ポジションとなりますね。
更に湿度が高く、水気が多くなってくると、そこは正にオアシスでしょう。
隙間の作り方
隙間が狭ければ、狭いほどゴキブリは喜びます。
あえて、少し隙間を作ることで密着度が下がり、ゴキブリにとっては居心地の悪い場所となります。
その上で、冷蔵庫内やキッチン周りを清潔にしておく事でより一層潜伏しづらい環境となります!
とはいえ、スペースが限られている中で、広々と食器棚や冷蔵庫類を置く事は難しいかと思います。そんな時はちょっとした対策として、出来るだけ風通しを良くするとゴキブリは嫌がります。
ダンボール
実は、ゴキブリにとってダンボールは居心地のいい場所になります。
しかも、卵を産み付けられることもあります。雑食性のゴキブリにとってはエサになり、棲みやすい場所で、卵も産める最高の環境です。
飲食店では、食材を一斉に発注する関係上、大量のダンボール荷物が届きます。
高層階であればある程、ゴキブリは発生しづらいですが、こういった荷物の搬入時などにゴキブリが侵入し、ダンボールを速やかに処分せずに放っておくと、そこで繁殖を始めてしまいます。
ダンボールを重ね置きしない、すぐに処分する、といった対応を心掛けましょう。
ゴキブリが定着しないようにするためには?
一度定着すると対策に費用を要し、普段の営業時から気になってしまい、良い事がありません。また、特にゴキブリを苦手とする女性のアルバイトスタッフなどが退職してしまう理由にもなり兼ねません。
ですので、定着しないような飲食店づくりを意識する事が大切になります。
そのためにも取り組んだ方が良い事をお伝えします!
食材の管理方法(5S活動)
ゴキブリ対策としてだけではなく、まずは食品を取り扱う飲食店としての基本ともなってくるかと思います。特に新型コロナウイルスの影響により、世の中の衛生管理に対する危機意識はより一層強まっています。
外観や中の様子が見えて、非衛生的な印象を持たれると敬遠されてしまう事も多くありますので、5S「整理・整頓・清掃・清潔・習慣」を意識した取り組みを行いましょう。
・整理整頓
ゴキブリ対策の基本です。整理されていない空間は小さな隙間となって、ゴキブリが繁殖しやすく、発見もしづらいです。飲食店だけでの話ではありませんが、使ったら片づける、どこに何を置いておくのかを決めておく等を徹底し、後回しにしないように注意しましょう。
・清掃と清潔
営業時間中、お客様が入って忙しくなってくると、どうしても料理の提供やお客様対応が優先となります。調理中に出た食材のカスなどは放置し、払って地面に落として後で床掃除すればいいと考える人も少なくはありません。
しかしながら、そうやって落としたモノがゴキブリにとっては、好機となり営業中のお店に出てきたりします。また、お客様の目線からは意外と見えているもので、不衛生に感じ取られてしまうかもしれません。 料理の提供スピードやお客様への応対品質だけではなく、清潔感の維持も飲食店にとっては重要な事項といえます。
営業終了後の清掃
1日の終わり、昼・夜ともに営業をしている飲食店では、合間のアイドリングタイムなどにはキチンと清掃を行いましょう!
忙しく営業をした後は、疲れてしまって後回しにしたくなります。
ですが、そうやって先延ばしにすればする程、ゴキブリにエサを与えている事になってしまいます。今日出た汚れは、その日のうちにキレイにする事で、ゴキブリ対策だけではなく飲食店自体の美観維持にも繋がります。
清掃は、日常清掃と定期清掃と大きく2種類に分類されます。
それぞれの目的としては、日常清掃は「美観維持」、定期清掃は「美観回復」となります。
普段から清掃を適切に行う事で、飲食店内外ともに美観を保ちます。それでも少しずつ汚れは蓄積していきますので、定期清掃といった形で一気に汚れを除去します。
営業終了後の清掃としては、特に床面の清掃です。
一番理想的な形は、毎日デッキブラシと洗剤で床を掃除したのち、水を流して冷蔵庫などの下に潜り込んでいる食材カスを洗い出す事を目的としています。帰った後に、ゴキブリがエサを漁れる環境を無くしましょう!そのためにも食材を出しっぱなしで帰らない事も大事です。
日常清掃:床のモップ掛け、トイレ清掃、テーブル清拭など
定期清掃:床のワックス、エアコン清掃など
それでもゴキブリを見かけたらどうする?
これまでは、ゴキブリが定着しないために、日々心掛けるべき対策を中心にお話しさせていただきました。しかし、今時点で定期的に見かける、対策をきっちりしていてもゴキブリが出てくるという事もあります。そんな時にどうすればいいでしょうか?
ベイト(毒エサ)施工
市販品として、ブラックキャップなどがあります。
ベイト剤を置く事で、巣から出てきたゴキブリがベイト剤を食べて巣に戻り、死滅します。その死体を他のゴキブリが食べることで、連鎖して死滅していきます。それだけではなく、メスゴキブリの体内にある卵にも効果がありますので、産卵防止にも繋がります。
そのためには、どこに巣があるのかを発見して設置する必要があります。 バルサンのように、室内全体に影響を及ぼす事が少なく、置いておくだけで対策を取れますので、お手軽で効果的といえるでしょう。
プロにお願いする
多くの飲食店が業者を導入してゴキブリ駆除を依頼しています。それでもゴキブリが止まらず、困っている方も少なくはありません。また自分たちで行おうとしても、何をすればいいのか分からない方もほとんどだと思います。
実際に依頼していても止まっていないとなると、どうやって業者を選んで良いのか迷います。そんな時は、下記を参考に選んでみてはいかがでしょうか?
・作業内容
一般的には、物理的対策と科学的対策の2つがあります。
業者の中には、上記のどちらかしか施工しないところもあって、そういった業者を導入している場合は、止まっていないケースも多くあります。
どういった要因でゴキブリが発生しているのか、どこで巣を形成しているのかを確認したうえで、適切な対策施工を提案してくれるのかをポイントに考えましょう。
また、現場確認なしに見積もりや作業を行う事は基本的にあり得ませんので、そういった業者がいた場合はご注意下さい!
・アフターフォロー
施工完了後の確認や報告書など、ただ実施して終わりではなく、毎月の作業でやりっ放しにならない事も重要なポイントです。
飲食店が求める結果は、ゴキブリが発生しない状況がずっと続く事かと思います。それが維持できる状態なのかを定期的に確認し、必要に応じた施工をしてもらえるのかを確認しましょう。
飲食店でゴキブリ対策を心掛けないと風評被害が出る?
最後に飲食店において、ゴキブリが発生したという目撃情報は大きな打撃になり兼ねません。
食べログやGoogleマップのルール
最近はSNS上で飲食店の衛生管理に対する事を明記されるようになりました。
では、実際にネット上の口コミについてみていきたいと思います。
食べログでは、不適切な口コミへの対応として、問題のある口コミについては、非表示対応や修正依頼を出すなど、迅速かつ厳重な対応をしています。
(食べログHPよりhttps://tabelog.com/help/infelicity)
しかしながら、人力でチェックしている部分もありますので、問題報告のお願いが出ている様子からも完璧に抑止できる訳ではないように感じます。
Googleの口コミについても、不適切なコンテンツについて表記がありますが、直接的にゴキブリといったキーワードへの詳細説明はされていません。
口コミの削除についても依頼を出して、何日程要するのかを提示されていませんので、状況により対応も異なってくる事が予測されます。
実際にあった風評被害
ゴキブリではありませんが、某大手中華チェーン店にてあったナメクジ騒動や、直近でも有名チェーンで提供された商品にゴキブリの足のようなものが入っていた等、SNS上で炎上して、売上に大きな影響が出た事例が出ています。
大手である程、取り上げられやすいかとは思いますが、こういった風評被害は見えないところで、打撃となる事もあります。
ネットでの風評被害対策
実は、こういった口コミについては事実であったとしても、名誉毀損が成立する可能性があります。具体的には真偽を確認する対象となり得るかどうかが、基準となります。
また、社会的評価を下げると判断された内容も同様ですが、それによる訴訟があったとしても別のトラブルが起きる事を懸念して、中々簡単に踏み出せるものでも無いでしょう。
ですので、普段から徹底した対策を行い、問題やトラブルが発生しないよう、注意して取り組みましょう!
まとめ
飲食店において