床・フローリングワックスの種類や選び方、注意点を解説

オフィスビルや商業施設など、多くの人が行き交う床面には、傷や汚れ、摩耗のリスクが常にあります。
そこで重要になるのが「床・フローリングのワックスがけ」です。
ワックスは光沢を出すだけでなく、床材を保護し、長期的な耐久性を高める役割があります。
本記事では、そんな床・フローリングワックスの種類や選び方、注意点についてご紹介していきます。
床にワックスをかける目的と効果

ワックスを床に塗布する目的とその効果についてご紹介します。
傷・汚れの防止と床材の保護
歩行や椅子のキャスター、荷物の往来などで生じる細かな傷や擦り跡から床を守ることができます。
また、液体や泥汚れが床材に直接触れるのを防ぐことで、清掃の手間を減らし、床材の寿命を延ばすことにもつながります。
とくに、オフィスや商業施設など人の出入りが多い場所では、早期に傷が入ることを防ぐため、定期的なワックス塗布が重要です。
ワックスの層がクッションのように床を保護し、長期間美観を維持する役割も果たします。
美観の維持
ワックスで床表面を滑らかにすることで光が綺麗に反射して、清潔で新しい印象を与えてくれます。
受付や会議室など、人目に触れる場所ではとくに重要です。
適切にワックスを塗布することで、床全体が均一に輝いて、室内の印象が大きく向上します。
また、光沢の程度やマットな質感を選ぶことで、空間全体の雰囲気をコントロールすることもできます。
清掃・メンテナンスの負担を減らす
床にワックスをかけることでホコリや汚れが付きにくくなり、普段の掃除の手間を軽減することができます。
水拭きやモップ掛けだけで汚れが落ちやすくなるので、日々の清掃も効率的に行えるようになるでしょう。
また、滑りにくさを保つため、安全面にも役立ちます。
また、ワックスは耐久性や耐水性を高める効果もあり、頻繁に清掃しても床の劣化を防ぐことができます。
ただし、ワックス塗布は定期的なメンテナンスと適切な選定が必要不可欠となります。また、誤ったワックスや施工方法では滑りやすくなったり、ムラが出てしまったりすることがあります。
床材の種類や用途、通行量に応じて適切な種類を選ぶことが、美観と安全性を維持するためのポイントです。
床・フローリングワックスの主な種類

床ワックスにはいくつかのタイプがあり、用途や床材に応じて使い分ける必要があります。
水性ワックス
天然または合成のロウを乳状にしたタイプで、施工が簡単で初心者向けです。
比較的安価ですが、耐久性は低く、滑りやすくなる場合もあります。
定期的に塗り直す必要がありますが、臭いが少なく環境にもやさしい点が特徴です。
樹脂系ワックス
ウレタン樹脂やアクリル樹脂といった合成の樹脂を乳剤にしたワックスです。
耐摩耗性・耐水性が高く、光沢を維持できるため、商業施設やオフィスビルに向いています。
施工には手間がかかりますが、長期的に美観と保護性能を両立させることができます。
また、厚塗りにすると、より高い耐久性を発揮します。
油性ワックス
蜜ロウや油脂、有機溶剤が主成分で、無垢材やオイル仕上げの木質床に適しています。
風合いを生かした光沢を出すことができますが、乾燥時間が長く、施工難易度も高めです。
通気性の確保や換気が必要とされ、初心者には少し扱いが難しいタイプです。
半樹脂・乳化性ワックス
樹脂系と水性系の中間的な特性を持ち、耐久性と手軽さを両立させています。
無垢材やデリケートな床材に使用されることがあり、仕上がりの光沢は自然で、日常のお手入れも手軽に行える点が魅力です。
それぞれのワックスの特性を理解し、床材や使用環境に合わせて選ぶことで、美観と耐久性を最大限に引き出すことができます。
ワックス選びのポイント

ワックスを選ぶ際には、床材の種類や使用状況、仕上がりの好み、メンテナンス負荷を考慮することが大切です。
床材に合わせたワックス選び
ワックスを選ぶ際は、まず床材に適した種類を選ぶことが重要です。
たとえば、無垢材フローリングには、自然な風合いを生かせる油性や植物性ワックスが適しており、塩ビやクッションフロアには、耐久性や清掃性を重視した樹脂系ワックスが向いています。
また、UV塗装やコート済みのフローリングの場合は、そもそもワックス不要のケースもあるため、施工可能かどうかを事前に確認しておきましょう。
使用状況に応じた耐久性の考慮
ワックスは使用頻度や歩行量に応じて選ぶことも大切です。
人通りの多いオフィスや商業施設では、耐摩耗性や耐久性の高いワックスを選ぶと良いでしょう。
一方、控室や倉庫など人の出入りが少ない場所では、導入コストを抑えたタイプでも対応が可能です。
仕上がりと安全性
光沢感の強いワックスを選ぶと床の美観は向上しますが、滑りやすさにも影響するため注意が必要です。
歩行者の安全を考える場合、ツヤを控えめにしてマット寄りの仕上げを選ぶこともあるでしょう。
見た目の美しさに加えて、安全面も考慮して選ぶことが大切です。
メンテナンス負荷とコスト
施行後のメンテナンスや再塗布の頻度、剥離作業の手間などは、ワックス選びの判断材料になります。
水性ワックスは初期コストが低く手軽ではありますが、耐久性が低く、再塗布の頻度も高くなることがあります。
長期的なコストや手間も踏まえて、床に最適なワックスを選ぶことがポイントと言えるでしょう。
塗布前の下準備と施工時の注意点

ワックスを美しく、かつ長持ちさせるためには施工前の準備と塗布時の注意が重要です。
下準備の重要性
ワックスを美しく長持ちさせるには、施工前の下準備が必要不可欠です。
まず、床面にホコリや砂粒が残っているとワックス膜に傷が入りやすくなるため、掃除機やモップでしっかり除去しましょう。
次に、古いワックスの剥離と洗浄を行うことが大切です。
重ね塗りを繰り返すとムラや剥がれの原因になるため、定期的に剥離して床面をリセットします。
また、湿気が残っているとワックスの定着が悪くなるため、床面が完全に乾燥していることを確認することも忘れずに行いましょう。
施工時の注意点
ワックス塗布時は均一に塗ることが重要です。
モップやローラーを用いて、重ね塗り部位が偏らないように注意しましょう。
乾燥時間も施工の仕上がりに大きく影響します。
湿度や気温によって乾燥速度が変わるため、施工後は通行を避け、十分に乾燥させる必要があります。
安全性と施工後の管理
高光沢仕上げは美観が向上しますが、滑りやすくなる場合があるため、歩行者の安全を考慮することが大切です。
「施工後は完全に乾燥するまで重い物を置かない」「強く擦らない」などの注意を徹底し、床面を傷つけないように管理しましょう。
また、ワックス不要の床材には塗布しないよう注意することも大切です。
これらの手順を守ることで、ワックスの美しさと耐久性を最大限に引き出すことができます。
おわりに
本記事では、床・フローリングワックスの種類や選び方、注意点についてご紹介しました。
床・フローリングのワックス塗布は、美観維持だけでなく、傷や汚れ、摩耗から床を守り、日常清掃の手間を減らす効果があります。
水性・樹脂系・油性などのワックスから、床材や使用状況、仕上がりの好み、メンテナンス負荷を考慮して選定することが重要です。
施工にあたっては、塵埃除去や洗浄・乾燥など下準備を徹底するようにし、なるべく均一な塗布と乾燥管理、安全対策を行うことで、長期間にわたって美しい床を維持することができるでしょう。





