食品ロスを軽減する方法

2022/09/20

株式会社ダイキチの高(コウ)です!

弊社では、飲食店を中心にオフィス・保育施設・幼稚園・福祉施設・スーパーなど、衛生管理の上で重要となる、害虫駆除・害獣駆除をしています。

最近、私たちのホームページをご覧いただいた方から、ゴキブリやネズミなどの害虫駆除・害獣駆除に関するご依頼をいただくことが増えてまいりました。いつも、弊社をご愛顧いただき、誠にありがとうございます!

さて、そんな中で私たちにお問合せいただく大多数が、飲食店経営をされている方でした。

そこで今回、わたしなりに皆様のお役に立てるような情報をご提供できればと考え、「飲食店経営における、食材ロスを減らすための施策」というテーマでブログを書きたいと思います。

食材ロスを抑えるメリット

言うまでもない内容かもしれませんが、改めて記載させていただきます。

会計項目の内、食材は飲食店にとっての“原価”です。食材を組み合わせ、調理しお客様に提供する料理の基となります。「原価率=(原価÷販売価格)×100」という式があります。この中での「原価=調理に要した食材の価格」になります。

ですので、1,000円のオムライスを500円分の食材で作った場合、原価率は50%となります。もし仮にこれが、300円分の食材で作れれば、原価率は30%となりコスト削減が出来た状態です。実際には、メニュー開発費や調理する人件費、光熱費、資機材費がありますので、正味の原価ではありませんが、一般には食材の価格をベースに計算します。

では、食材ロスを抑えるとどうなりますでしょうか。事例を使って考えてみたいと思います。とあるお店は1か月間で食材購入費用として20万円使っています。原価率は一律30%とします。

とすれば、販売価格の合計(売上)は「(20万円÷30)÷100=約66万円」となり、お店は46万円の儲けが出ますでしょうか?実際は、そうではありません。このお店の1か月間での売上は40万円でした。

残りの約26万円はどこに行ったのでしょうか?お察しの通り、売れていないという事になります。40万円の30%となる12万円分の食材はお客様に提供されました。しかしながら残り8万円分の食材は廃棄もしくは、スタッフのまかないになったと想定されます。

もしもの話をしても仕方ありませんが、その月の来店予測が寸分たがわず出来ていれば、12万円の食材費で40万円の売上、利益としては28万円となっていました。もちろん、そんなギリギリの食材調達をするお店なんてありません。極端な事例でしたが、食材ロスはお金をロスすることと同義だと思います。

ですので、食材ロスを抑えられれば、飲食店の利益に直結していい影響が出ます。

食材ロスが発生する瞬間

想定以上に来店や注文が少なく、食材の消費期限などが来てしまって、廃棄してしまうことが大多数だと思いますが、その他にもロスをする瞬間があります。

・廃棄
食材の消費期限以外にも、廃棄する理由があります。例えば、保存方法が悪くて食材が使い物にならない状態になった時なども廃棄をせざるを得ないですよね。

・食材の使い過ぎ
「お客様に提供しているんだから、いいじゃない」って思う方もいらっしゃるかと思いますが、“塵も積もれば山となる”という諺があるように、想定の1.1倍食材を使用すれば10人前作れば、1人前をロスしている計算になります。見落としやすい部分ですが、放っておくと大変なことになり兼ねません!

・オーダーミス
注文を受けていない品を作ってしまったことで提供できなかった時、食材だけでは無く調理した時間とともにロスになってしまいます。そして、料理人の機嫌が悪くなります。

食材ロスを出さないために

食材ロスを抑えるメリットと抑えないことで、どういったリスクがあるのかについて見ていただけたかと思います。既に皆さん、色んな方法で管理をされているかと思います。私なりに食材ロスを抑えるための管理方法を考えてみましたので、ご参考になれば幸いです。

① 食材の管理方法(3定を決める)
3定とは、定位置・定品・定量を指します。決められた位置に、何をどれだけ置いておくのかを予め決めることで無駄な発注やオーダーの分析で定量の調整がしやすくなります。私たちの会社でも実際に取り組んでいる事ですが、食材のロスだけでなく、働く方々が食材を探す時間を削減し、定位置を最適化することで作業効率も上がって、様々なシーンで良い効果を発揮します。

② 発注フロー等のルールを明確化
定品・定量に関わってきますが、例えば生ビール樽で考えた際に、平日と比べて土日祝、大型連休などには大量にストックを用意しますよね。おそらく、大半のお店が経験を基にした「感覚」での発注だと思います。もちろん毎年まったく一緒という訳でもないと思いますが、来店人数や組数に対して何樽あるのが妥当なのかを検証していければ、ロスは減っていくのかと思います。

同様に、食材や調味料に対してもストックとして置いておく量、補充方法(冷凍庫に保管している、もしくは発注等)を明確にし、新人が見てひとりで出来るレベルまでに至れば非常に良いのかと考えます。

③ メニューの見直し
私自身、飲食業界にいた経験もあり、当時学んだことがあります。それが「メニュー数と食材の多様性」です。それぞれに切り分けて記載したいと思います。

・メニュー数
ランチを食べに行った飲食店で、メニュー数が大量にあると、お客様にとっては何を頼むか迷いつつも選択肢が多くて喜ばれるように思えます。しかしながら、飲食経営の視点で見たときにはデメリットも多いです。メニュー数=調理マニュアル数と言えます。また、それによりオーダーが錯乱、1回の作業で大量のメニューをさばけなくなり、お店の回転効率も悪くなります。

・食材の多様性
皆さんのお店では、1個の食材でどれだけのメニュー数に対応できるでしょうか?メニューが多くて、特殊な食材を使っていると、その料理を注文されない限り、食材が使われず、結果的にロスになってしまいます。メニューを見直して、品数を適切に調整し、食材の汎用性が高いメニューを残せるようにしていけると、お客様や経営目線で見ても良いのかと考えます!

まとめ

飲食店におけるコスト管理として、今回は食材ロスについて書いてみました!
普段のお仕事がある中で、忙しい隙間などを縫って少しばかりでもご活用いただければ幸いです。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。