【マンション清掃】マンションの駐輪場で発生しやすいトラブルとは?
マンションで自転車を持つ住人が増えると、駐輪場にはさまざまな問題が発生しやすくなります。
本記事ではマンション清掃として、マンションの駐輪場で発生しやすいトラブルや解決法についてご紹介していきます。
マンションの駐輪場の種類や特徴
マンションの駐輪場の種類や特徴をご紹介します。
駐輪スペースのみ
駐輪スペースだけが設置されていて、自転車を止めておくためのラックは設置されていないタイプの駐輪場を指します。
区切りが何もないとどこに止めておくべきかが分からなくなってしまうため、白線を用いて区切るようにし、番号を振った上で居住者にスペースを割り振ります。
平面式ラック
自転車を止めるラックが設置されていて、それぞれのラックを居住者別に割り振っているタイプの駐輪場を指します。
同じラックがずらりと横並びになっていることもあれば、ラックの位置に高さをつけて横の自転車とぶつかってしまわないように工夫が施されている傾斜ラックのようなラックもあります。
また、ラック同士を少し前後にずらした上で横にスライドさせ、自転車のハンドル同士が干渉しないようにするスライドラックのようなものもあります。
2段式ラック
ラックが2段になっているものを指し、平面式ラックでは必要な駐車台数を満たせない場合に用いられることが多いです。
下段のラック部分に自転車を止めておく手順としては、平面式ラックの場合とそれほど変わりません。
上段のラックに自転車を止めておく場合、ラックを手前に引き出すことで斜め下に出てくるため、そこに自転車の車輪をはめて元に戻すようにします。
子ども・高齢者の方が上段のラックを利用することは難しいため、居住者の家族構成を踏まえた上で振り分けを行うラックを選択する必要があります。
垂直2段式ラック
基本的な造り・使い方は2段式ラックと変わりませんが、上段ラックの仕様が少し異なります。
垂直2段式ラックでは、上段ラック全体がそのままの状態で地面と平行に降りてくるため、ラックを下に下ろせば自転車を簡単に止めることができるのです。
ラックを下げたら基本的には再度上に戻さなければなりませんが、「オートリターン機能」が搭載されているものであれば自動的に上段に戻るため、手間が省けて便利だと言えるでしょう。
マンションの駐輪場で起きがちなトラブル
マンションの駐輪場で起きがちなトラブルをご紹介します。
駐輪スペースの不足
マンションの駐車場で起きがちなトラブルとして一つ目は、駐輪スペースの不足が挙げられます。
住人の多くが自転車を所有している場合、制限されたスペースにすべての自転車を収容することは非常に難しくなってしまいます。
駐輪スペースが不足すると、自転車が重なり合ったり、はみ出た分は通路に置かれたりして、ほかの住人の通行の妨げになることもあるでしょう。
無理にスペースを確保しようとすると、自転車に傷が付いたり、盗難のリスクが高まったりします。
またラックのない平置きタイプの駐輪場の場合、自転車の止め方によっては収容台数も変動するため、自転車同士が絡んで雪崩のように倒れてしまったり、居住者同士でのトラブルが発生したりといった可能性も出てきます。
放置自転車の増加
放置自転車の増加もマンションの駐輪場で起きがちなトラブルの一つとして挙げられます。
マンションの駐輪場が自由に出入りできるという場合、マンション住人以外の自転車が放置されているケースは少なくありません。
加えて、マンション住人が引っ越し・買い替えなどで使用しなくなった自転車を駐輪場にそのまま放置してしまうことも多いものです。
自転車の所有者が不明であると簡単に撤去することができないため、駐輪場を利用したい居住者が利用できないという事態が起きる可能性も十分にあり、対策が必要だと言えます。
また、放置自転車が増加すると見た目もあまりよくありません。
マンションの美観を損ねてしまう原因にもなってしまうでしょう。
無断利用
無断利用も駐輪場トラブルの一つとして挙げられます。
マンション住人ではない人が駐輪場を日常的に使用している場合、無断利用に該当します。
近隣の住人・通行人が自転車やバイクなどを勝手にとめてしまうことも多く、その結果としてマンション住人が駐輪スペースを利用できなくなるという場合があるのです。
無断利用問題は、駐輪場が開放的かつ誰でも出入り可能な構造になっている場合に多く発生しているものです。
無断利用が頻繁に起きてしまうと、駐輪場がすぐに満杯になり、本来の利用者であるマンション住人が困るのはもちろん、セキュリティ上の問題も発生します。
たとえば無断利用者がマンション内に侵入する機会を増やしてしまうことになり、防犯面でのリスクも高めてしまうのです。
マンション住人に対しても注意が必要で、住人の中には上段ラックを割り当てられているにも関わらず、勝手に無断で下段ラックに自転車を止めている住人もいるためです。
居住者がマナーを守らないと、後々大きなトラブルに発展してしまう恐れがあります。
盗難やいたずら被害
トラブルの一つに盗難・いたずらによる被害もあります。
一般的には駐輪場は常に開放されている状態であるため、セキュリティ対策が不十分である場合が多く、自転車・バイクなどが盗まれてしまったり、いたずらされたりということがあるのです。
自転車は盗難・いたずらの被害にも遭いやすいとされ、たとえ駐輪場に止めていたとしても安全とは言えません。
1度でも被害に遭ってしまうと、マンション住人は同じ場所に自転車を止めることを躊躇してしまうものです。
清掃不足
マンションの駐輪場は、外からの汚れが入ってきやすい場所でもあります。
駐輪場が屋外にある場合、雨風の影響を受けてホコリ・ゴミといったものが溜まってしまいやすくなります。
それでも清掃を行わずにいると駐輪場の美観を損ねるのはもちろん、次第に使い勝手も悪くなり、マンション住人から苦情を受けてしまうこともあるでしょう。
マンション住人の中には気づいた際に軽く掃除を行ってくれる人もいますが、住人の善意に任せきりにするのではなく、定期的に清掃を行い、駐輪場の管理が行き届くようにしなければなりません。
マンションの駐輪場トラブル解決法
マンションの駐輪場トラブル解決法をご紹介します。
駐輪スペース不足の問題
駐輪場の台数が不足している場合、駐車台数を増やすことも検討しましょう。
駐輪スペースを新しく確保しなければなりませんが、階段の下や設備を撤去した時のスペースなど、現状で空いている場所ができると駐輪場としても活用することができます。
しかし「空いているスペースがほとんどない」「容積率・建ぺい率が上限を超える」という場合、ラックを導入して駐輪可能台数を増やせるようにしてください。
また、ラックにも種類が多くあります。
平面式・平置きラックなどのさまざまなラックが存在するため、スペースに適したものを選ぶようにしましょう。
その中でもより多くの駐輪台数を増やすのであれば、2段式ラックの導入を検討することをおすすめします。
自転車を上下に止めることができるため、駐輪台数も多くなるのです。
放置自転車の増加の問題
駐輪場スペースを十分に確保するため、所有者が不明とされる自転車は「不要自転車」とみなし、撤去するようにしましょう。
しかし、勝手に撤去をしてしまうとトラブルにつながってしまうこともあるため注意しなければなりません。
不要な自転車がある場合、持ち主を確認するところから始めます。
長期間放置されている自転車に対し、「いつまでに通知書を外していない自転車は不要な自転車とみなして撤去します。利用中の場合は○○日までに本紙を外しておくようにしてください」といったように、専用用紙を作成して自転車に張り付けるようにします。
マンションの全住人に向けて、張り紙・回覧板などを活用して周知させておくことも忘れずに行いましょう。
通知書に記載する期間としては、2週間~1ヶ月程度としておきましょう。
期間を過ぎても撤去されていないという場合、撤去作業を進めるようにしてください。
もし気になる場合は、撤去前に警察へ相談しておくと、盗難自転車であるかを確認してもらうこともできます。
その際には放置されている自転車の全体写真と防犯登録番号を記録しておき、持参すると確認もスムーズに行われます。
無断利用の問題
「決められた区間に自転車を止められていない」「自転車の駐輪の仕方が荒い」など住人の駐輪場の使い方に問題がある場合、自転車の所有者を明確にし、トラブルを防止するように
しましょう。
その方法としては、自転車にステッカーを貼るだけです。
「自転車が倒れたまま放置されている」「自転車の止める場所が間違っている」など、トラブルが発生してもステッカーを確認すれば自転車の所有者が特定できるため、問題を減らすことができるでしょう。
盗難・いたずら被害の問題
マンションの駐輪場での盗難・いたずらを防止するには、セキュリティ面を強化させることが大切です。
オートロックを導入できる場合は、オートロックにすることで、防犯を強化することができます。
またオートロックに加えて、防犯カメラの設置もおすすめします。
犯行現場をカメラに記録できるため、犯人を特定する際も役に立つことでしょう。
オートロックや防犯カメラを導入する際には必ずマンション住人への周知し、理解を得る必要があります。
清掃不足に対する問題
「駐輪場が汚れている」「ゴミが放置されている」など、美観に関する問題もあります。
その問題を解決するには、マンション住人一人ひとりが駐輪場を綺麗に使用することを心がけることも大切ですが、駐輪場の清掃頻度を高めることが一番の解決法となります。
清掃頻度を増やして綺麗な状態を保つことができるようになれば、住人一人ひとりの美観意識も自然と高まることでしょう。
清掃業者によるマンションの駐輪場の清掃
マンションの駐輪場の美観を保ち続けるには、清掃業者によるマンション清掃を依頼するのが効果的です。
清掃業者によるマンション清掃は主に「日常清掃」が多く、中でも駐輪場の清掃に関しては拾い掃きや自転車の整理整頓といったものが行われます。
日頃の清掃はそれで問題ありませんが、たとえばラックの奥に土が詰まった状態になっていたり、カビが生えてしまっていたりと、駐輪場にひどい汚れが蓄積されている状態であれば「定期清掃」も依頼してみましょう。
日頃の清掃は「日常清掃」で依頼をして、年に1度だけ「特別清掃」を依頼するという方法もあります。
マンション住人が毎日使用する駐輪場は、意外と汚れが溜まりやすく、その汚れも目につくものです。
清掃業者にマンション清掃を依頼し、駐輪場の「日常清掃」「定期清掃」を行ってもらうことでマンションの美観イメージを良いものに保つことができるでしょう。
おわりに
本記事ではマンション清掃として、マンションの駐輪場で発生しやすいトラブルや解決法についてご紹介しました。
清掃業者に「日常清掃」「定期清掃」「特別清掃」を実施してもらい、駐輪場の環境を常に清潔かつ快適な状態に保ち続けることが大切です。
適切な清掃を行うことで、マンション住人は安心して駐輪場を利用できるほか、マンション全体の美観・建物価値も向上することでしょう。