【マンション清掃】マンションの共用部で私物放棄があった際の対処法

2024.08.02
マンションの共用部で私物放棄

マンションの共用部は、すべての入居者が利用するための重要なスペースです。

共用部分に私物が放置されると見た目が悪くなるだけでなく、ほかの住人に迷惑をかけることにもなるため、共用部の管理は非常に重要なのです。

本記事ではマンション清掃として、マンションの共用部で私物放棄があった際の対処法について詳しくご紹介していきます。

マンションの共用部に私物を放棄するのはNG

マンションの共用部に私物を放棄するのはNG

マンションの共用部に私物を放棄することは、多くのマンションで管理規約に違反する行為であると認識されています。

マンションの共用部とは、エレベーターの前・廊下・階段など、マンションに住むすべての住人が利用するスペースを指しています。

また国土交通省が提示する「マンション標準管理規約」によると、「専用使用部分でない共用部分に物品を置くことは原則として認められない」と記載されています。

これは共用部が個々の住人のためだけではなく、すべての住人にとっての利用空間であるためです。

共用部に私物を放棄することで、ほかの住人の通行や利用に支障をきたしてしまうことも。

従って多くのマンションでは、共用部に私物を放棄することを禁止するということを管理規約で明確に定めているのです。

 

私物放棄によるマンション側のリスク

私物放棄によるマンション側のリスクについて確認していきましょう。

 

住民からクレームが入ることも

一部の居住者による私物放棄は、ほかの居住者との間にトラブルを引き起こす可能性があります。

とくに玄関前・廊下といった場所は多くの住民の目に触れやすいため、私物放棄の状況を目にした住人からクレームが入ってしまうことも。

 

犯罪の温床となる可能性

私物放棄がされると盗難被害に遭うリスクが上がるだけでなく、不法侵入者が出ることも考えられます。

共用部の視界が悪くなることで犯罪が発生しやすくなる傾向もあるため注意が必要です。

 

避難経路が妨げられる危険性

共用部であるマンションの通路に私物放棄がされると、火災や地震などが発生した際の避難が妨げられてしまいます。

廊下に限らず避難ハッチの上や降下場所、隔壁板の付近に私物が置かれていると、緊急時に避難がしにくくなってしまう可能性もあります。

マンション共用部に私物が放棄されている場合、撤去することも可能

マンション共用部に私物が放棄されている場合

共用部に私物が放棄されている場合、マンションのオーナーや管理会社はその物品を撤去することができます。

これは共用部がすべての住人の利用空間であり、ほかの住人に迷惑が掛からないようにするためです。

ただし撤去作業を行う際には、いくつか注意点があります。

まず撤去作業を行う前には、住人に対して通知することが望ましいとされています。

その通知方法としては掲示板への掲示や、各住戸に対して手紙を配布するといった方法が一般的です。

通知では、放棄された物品についての対応方針や撤去予定日といったものを明記し、住人に対し自身の物品を取り戻す機会を提供します。

事前に通知を行うことによって住人が自身の物品を取りに来ることができ、その後のトラブルを回避することが可能となるのです。

次に撤去作業を行う際には、物品を壊さないよう注意しなければなりません。

物品を無理やり移動させたり、扱いを誤ってしまったりすると物品が損傷してしまう可能性があります。

物品の損傷が発生すると、撤去作業を行った側が責任を問われることがあります。

そのため物品を移動させる際には、慎重に取り扱う必要があるのです。

大きい・重い物品で移動が困難な場合は、業者に依頼することも一つの方法です。

マンション共用部における私物の放置を予防するための対策

私物の放置を予防するための対策

マンション共用部における私物の放置を予防するための対策として、以下の方法が有効です。

 

私物放置禁止の掲示をする

共用部に「私物の放置禁止」といった掲示を行うことは、住人に対する注意喚起として非常に効果的と言えます。

掲示板や目立つ場所に掲示することで、住人に共用部の使い方について意識を高めることができます。

掲示内容には放置が管理規約違反であることや、私物の放置が迷惑となることを明記することで住人の理解を促します。

 

私物放置禁止の案内書の投函

マンションの全住人に対し、私物放置禁止の案内書を投函することも効果的です。

案内書では、共用部に私物を放置しないようにするための具体的な理由や、管理規約の内容についての説明書きをします。

また放置された私物がどのように処理されるかについても触れておくことで、住人が私物放置のリスクを理解でき、適切な行動を促すことができるでしょう。

 

私物の処分事例についてアナウンスする

過去にマンション共用部に私物が放棄され、その私物がどのように処分されたかについて事例をアナウンスすることで、住人に対する警戒心を高めることができます。

具体的な処分事例を示すことで私物放棄の結果として、どのような対応が取られるのかを理解させることができ、放棄防止につなげることができます。

 

定期的な見回り

共用部を定期的に見回ることで、私物放棄がないか確認することも重要です。

見回りを行うことで物品を早期発見でき、即座に対応することができます。

定期的な見回りを実施することで、住人に対して共用部の管理に対する意識を高めることができ、私物放置を未然に防ぐ効果があります。

プロの清掃業者に清掃依頼を出して共用部の清掃を行ってもらう

清掃依頼を出して共用部の清掃してもらう

マンション共用部の清掃をプロの清掃業者に依頼することも、私物放棄を防ぐ一つの方法となります。

清掃業者に依頼すれば、マンション共用部の定期的な清掃・点検を行ってもらえる上、住人が私物放棄することを防止することにもつながります。

 

プロの清掃業者による清掃のメリット

プロの清掃業者は専門的な知識・技術を持ち合わせており、共用部の清掃を効率的かつ効果的に行うことができます。

清掃業者にマンション清掃を依頼することで、マンション共用部の隅々まで丁寧に清掃し、汚れやゴミを取り除いてもらうことができます。

定期的な清掃を行うことで、共用部の状態を常に良好に保つことができるのです。

 

清掃業者に依頼する際の注意点

清掃業者が共用部の清掃を行う際には、物品の撤去についても対応することがあります。

ただし清掃業者が物品を持ち帰ることができない場合があるため、事前に管理規約に基づいては適切に対応する必要があります。

清掃業者の役割は主に清掃作業を通じて共用部を清潔に保つことですが、物品の撤去に関しては、別途対応が求められる場合もあります。

清掃業者に依頼する際には物品の取り扱いについても事前に確認し、清掃業者と連携して適切に対応することが大切です。

おわりに

本記事ではマンション清掃として、マンションの共用部で私物放棄があった際の対処法について詳しくご紹介しました。

マンションの共用部の私物放棄は、ほかの住人に迷惑をかけるだけでなく、管理規約にも違反する可能性があります。

共用部の管理を適切に行うには、管理規約に基づく対応・予防策の実施、そしてプロの清掃業者の利用が重要です。

私物放棄がされた場合はなるべく慎重に撤去作業を行い、住人への通知や案内を通じてトラブルを未然に防ぐようにしましょう。

また定期的な見回り・清掃業者の利用によって、共用部の清潔さをなるべく保つようにし、快適な住環境を維持することも大切です。

このようにさまざまな対策を組み合わせて実施し、住人全員が安心して過ごせるマンション環境を実現するようにしましょう。